震災が起きてからの取り組み

緊急支援

東日本大震災が起きたとき、東京YWCAは、東京で帰宅困難者になっていました。会員、ボランティア、職員は、帰宅途中の一般の人もいっしょに一晩を東京YWCA会館で過ごしました。
夜が明けてから、東北地方では、たいへんなことが起きていることを知りました。

福島県新地町災害ボランティアセンターへのスタッフ派遣

本格的な支援活動は、5月初旬から、福島県新地町災害ボランティアセンターに、ボランティアコーディネーターのスタッフ派遣をはじめました。これは、親団体である日本YWCAが全国のYWCAに呼びかけてはじめたものです。
ここでは、全国から支援にかけつけるボランティアのみなさんを、活動先に送り出し、安全に作業ができ、気持ちよく帰れるように、そしてまたきてくださるように、受け止めることを任されました。全国の社会福祉協議会から志願した職員のみなさん、地元の女性ボランティアの方々とともに働くことができました。そして、多くのボランティアの方にお会いしました。毎日きてくださる人、毎月決まったときに団体で来てくださる方、遠くから、近くから、年齢性別国籍を問わずボランティアの方はいらっしゃいました。
8月末に災害ボランティアセンターが復興支援センターに切り替わるまで、東京YWCAからは述べ16人を派遣しました。

被災地の復興支援

新地町の小学生対象キャンプ「新地っ子の夏休み」

震災から5か月後、8月19日から23日の4泊5日で、福島県新地町の小学生を対象としたキャンプを、長野県野尻湖畔にある東京YWCA野尻キャンプ場で行いました。29人の小学3年生から6年生が参加しました。この事業は、新地町教育委員会、NPO法人日本ソーシャルワーク協会、上智大学、名古屋YWCA、信濃町役場など多くの関係機関・団体、ボランティアの協力と、共同募金会及び日本YWCAの助成金によって実施することができました。

広畑仮設住宅のお茶会

聖公会に協力して、1月26日から月1回のペースで、福島県新地町の広畑仮設住宅でのお茶会とお宅訪問をしています。

新地町中学生の震災体験作文の英文翻訳

新地町教育委員会からの求めに応じて、新地町の中学生が書いた震災体験の手書き作文を、全国のYWCAの人で手分けして活字にしました。東京YWCAでは、さらに英訳をすることをお引き受けしました。ことし卒業した中学3年生には、卒業式までに間に合って、手渡すことができ、ほっとしています。

新地町での学習支援

中学3年生を対象に、昨年から月1回のペースで、日本YWCAが受験勉強のお手伝いをはじめました。東京YWCAからもボランティア講師が通っています。

東京近郊に避難している人と福島に残っている人への支援

福島第1原子力発電所の事故により、東京近郊に避難している人への支援と、福島に残って生活している人への支援は、東京YWCAのするべきたいせつな働きと考えています。
東京YWCAでは、女性と子どもにフォーカスして、事業を行っています。

福島に残っている人のための住宅支援

福島県に住んでいる親子が、いっときであっても、安全で安心なところで過ごせるよう、セカンドハウスの提供を、日本YWCAがまとめ役となって、全国のYWCAが参加して行っています。
東京YWCAも、東京近郊の住宅提供を会員に呼びかけ、これまで福島の3家庭を短期滞在で受け入れました。

福島の親子のための転地保養プログラム

福島県に住む親子を対象に、夏に、東京YWCA野尻キャンプ場で、ゆっくりできるプログラムを行います。

東京近郊に避難している母子と福島に残っている父親のためのキャンプ

家族が別れ別れで暮らすことは、たいへんにつらいことです。先の見えない避難生活に、精神的にも経済的にも負担が増していることと思います。
東京YWCAでは、2012年3月末に、2回にわたり2泊3日のキャンプをしました。東京近郊に避難している母子と福島に残って働いている父親が、雪のキャンプ場で、日常をわすれて、過ごしました。

被災地に学び、みんなに伝える

震災から1年余りがたった2012年4月、東京近郊から被災地を訪ねるスタディーツアーを行いました。新地町災害ボランティアセンターでともに働いた地元女性ボランティアが現地コーディネートをしてくださり、元センター長が、津波で流されてしまった新地町の沿岸地域を案内してくださり、震災からこれまでの新地町の様子を話してくださいました。また、広畑仮設住宅で、避難生活をされているみなさんといっしょにお茶の時間を過ごしました。宮城県名取市では、名取教会牧師から、閖上地区の被害の様子と、困難を極める復興への道のりを、教会の方から伺いました。
後日、参加者から、東京に帰ってから、今回伺ったことをみんなに伝える責任が私たちにはある、との感想が寄せられています。

支援バザー

被災地の復興を支援し、東京近郊に避難している人、福島で放射線の被害に不安を覚えている人たちのための支援事業を支えるためのチャリティーバザーを、2011年7月に開きました。そこには、千代田区の赤坂プリンスに避難していらっしゃった方を招待しました。たのしそうにお買い物をされている姿が印象的でした。そこで出会った方から、避難している方たちが、度重なる移動で、知り合いが散り散りになっていることを知りました。2012年度も引き続きバザーを開くことを決めました。
2012年7月7日のバザーは、ぜひ、東京近郊に避難している人に来ていただき、ゆっくりお買い物をたのしんで、同郷の人とおしゃべりができる一日にできるよう、準備を進めています。
しかし、避難されている人がどこにいらっしゃるのか、わかりません。
東京都社会福祉協議会、都下の社会福祉協議会、さらに新地町災害ボランティアセンターでいっしょに働いた埼玉県の社会福祉協議会のみなさん、川崎市の避難者支援総合相談窓口のみなさん、そしてボランティアセンターや一般紙の方、広報のご協力をありがとうございます。当日の情報提供もお待ちしています。



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